開発手法

山登りとデスマーチ

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夏になり山登りのシーズンになってきましたが、相変わらず遭難事故が減らないらしいです。

雑誌の記事によると遭難の原因で一番多いのが、道に迷って遭難ということです。しかし天候の異変とか体調不良なんかよりも道に迷うことが遭難のいちばんの原因だそう。

しかし、道に迷ったと自覚したときに、来た道を引き返せればほとんどの遭難は回避できるのだそうです。

しかし、多くの人は道を引き返せないのだそう。

いくつか理由があるそうなのですが、大別すると以下になります

【ここまで来てしまったのに元の道に戻るなんて嫌だ】
今まで投下したコストと未来にかかりそうなコストの判断が正しく取れてない状態です。

今まで投下したコストというのは経済学的にはサンクコストと言って、もう取り返すことができないものです。なのでこれからする判断とは完全に分離するのが鉄則なのですが。。。

人間はどうしても過去に払ったコストを見てしまうのです。

 

【きっと下に行けば民家があるだろう】
まったく根拠のない楽観論に支配されれています。しかし、この心理状態をもっとよく観察してみると、実は現在おかれている危機的状態から目を閉ざしたい、失敗を直視したくない心理状態となっています。

ちなみに山では下に下っていくと川があり、これに沿って歩けば里に出れると勘違いするそうですが、ほぼ100%沢や滝があり、無理に降りると怪我をしたり、濡れることによる低体温症となって身動きが取れなくなります。遭難での死者の多くが沢を下ってしまったことが原因だそうです。

 

【自分は山に慣れているから大丈夫】
登山に多少自信がある人が陥る勘違いだそうです。確かに地図とコンパスだけで道などに頼らずに山を駆け抜ける猛者はおります。しかし自分の実力とそのような人物を同一視してしまうというのは、自分の力量を見誤っており、現実を知らな過ぎです。

 

とまあ、山での遭難の話を書きましたが、このブログではシステム開発のブログです。ちょっとシステム開発と絡めて話します。

実はこれら山登りの失敗原因は。システム開発のプロジェクトが失敗、炎上、デスマーチを起こす理由にかなり近いものがあります。

ここでデスマーチという言葉の説明ですが、システム開発プロジェクトが予定通りに進まず、メンバーは毎日徹夜、要員追加をくりかえし、やがてメンタルを病んで一人二人と退職者が生まれる状況を言います。

まだ完全に失敗していないところが辛いんです。失敗を宣言してくれればこの地獄から解放されるのですが。。。。

デスマーチ(死の行進)とは良く言ったもんだ。

ともあれ、遭難の例えをシステム開発の失敗の例えに書き変えてみましょう。

 

【ここまで作ってしまったのに作り直しなんて嫌だ】
気持ちはわかりますが間違った仕様、設計のまま進めても完成はしませんよ。

作り直しを行う場合とこのまま進めるのと、どっちが成功率が高いかを冷静になって考えましょう。

 

【きっとこのまま進めばなんとか完了できるだろう】
どのような根拠があってですか?今おかれている危機的な状況から目を背けたいだけなのではないでしょうか?

このままでも問題ないと思うのであれば、その根拠を明確にしましょう。

 

【自分はシステム開発に慣れているから大丈夫】
システム開発では常に新しいものを作ります。例え過去に作ったものと似た案件だからといって100%同じということはありません。

例えば開発メンバーは過去に成功した人と同じですか?お客さんも同じですか?予算も一緒ですか?

エンジニア、特にプロジェクトマネージャにとっては過信に死につながります。

 

と書いてみましたが、山での遭難とデスマーチでは多少異なる点もあります。山での遭難では沢を下るのは死を意味します。100%来た道を戻るのが正しいようです。

しかしシステム開発ではそうとば言いきれません。来た道を戻るのが正しいケースもあれば、新しい道を探すケースが正解な時もあります。

 

しかし、そもそも遭難を避けるためには道に迷わないようにすればいいのです。登山前にルートを確認し、実際の道の分かれ目では指先確認。常に進路を確認するのです。

これってシステム開発でデスマーチを回避するイロハとまったく同じです。開発の初期段階で全体のルートを確認して、分岐点では振り返りを行う。プロジェクトが計画通りに進んでいるかをチェックです。

 

ということで今日はここまで、ではでは

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