「今プルリクを出したらテスト止まるだろ!」AIの提案に思わずツッコミを入れた話

最近は開発中に困ったことがあると、まずFable 5に相談する。

コードレビューも上手いし、仕様書を書かせても速い。正直、細かい作業では人間よりずっと優秀だと思っている。

だから今日も、いつものように相談した。

修正方法を考えてもらい、最後には

「これでプルリクを出してテスターへ渡しましょう」

という流れになった。

危うく、そのまま実行するところだった。

でも、ボタンを押す直前で手が止まった。

「いや待て。今これを上げたらテスト止まるじゃねーか。」

思わず画面に向かってツッコミを入れてしまった。


今回の修正は、一人で完結する話ではない。

まず、私では直せない部分がある。

そこは先方に修正依頼を出して、対応を待たなければならない。

実は、その依頼書を書いたのもFable 5だった。

つまりAIは、

「先方の修正待ち」

という状況を知っている。

そのうえで、

「じゃあ、こちらもPRしてテスターへ渡しましょう。」

と言ってきたのである。

いやいや。

それをやったら駄目だろう。


こちらの修正は、先方の修正が終わって初めて動くコードである。

先にテスト環境へ入れてしまえば、当然ながら動かない。

テスターは原因が分からず調査を始める。

余計な問い合わせが飛び交う。

現場は止まる。

そんな光景が頭に浮かんだ。

だから正しい順番は決まっている。

裏では全部作っておく。

PRもできる状態まで準備する。

でも、出さない。

先方の修正が終わったことを確認してから、一気にリリースする。

現場では珍しくもない段取りだ。


面白いのは、Fable 5はこの段取り自体を理解しているように見えることだ。

依頼書も書ける。

依存関係も説明できる。

こちらが何を待っているのかも理解している。

それなのに最後になると、

「ではPRしましょう。」

と言い出す。

分かっているようで、分かっていないのである。


最近、「AIは人間より賢い」という話をよく聞く。

細かい作業なら、その通りだと思う。

コードの品質も、文章も、調査も、本当に優秀だ。

でも、今日の出来事で改めて感じた。

AIはコードの依存関係は追えても、開発現場の依存関係までは理解していない。

「この修正は終わった。」

「でも今は出さない。」

この「待つ」という判断が、意外と苦手なのである。

理由は簡単だ。

AIはテスト環境を止めた経験がない。

テスターから「昨日まで動いていたのに何を入れたんですか?」と電話が飛んできた経験もない。

プロジェクト全体が半日止まったときの、あの胃が痛くなるような空気も知らない。

だから論理的には正しい提案をしても、現場では間違うことがある。

結局のところ、AIは「正しいコード」は書けても、「今そのコードを出していいか」は別問題なのだ。

今日の一件で、また一つ勉強になった。

AIは間違いなく優秀な相棒である。

ただ、「ここで待て」と言えるブレーキ役は、まだ人間の仕事らしい。